白紙委任を一切せずに1年間整骨院を運営してみた
こんにちは!かわばた整骨院院長の川端です。
かわばた整骨院は2016年5月のオープンから一貫して療養費支給申請書へのサインを白紙の状態でなく、全て印字した状態でもらっています。
※なぜ整骨院でサインが必要なのかは下の記事を参照してください。
ご主人の名前でお願いします?整骨院でのサインについて
多くの整骨院では事務処理の都合上先にサインだけもらっておき月末に施術回数などが確定してから印字するという方法を取っています。後で印字するため患者さんの知らない所で不正が出来てしまうのでは?と指摘される部分です。
この様に何も印字していない状態でサインを先にもらうことを白紙委任と言います。この白紙委任が悪しき習慣だからやめるべきだ、などとは考えていないのですが、本当に白紙委任しないと事務処理上不都合が生じるのかどうか知りたくて実際に1年間やってみました。
行なってみた方法
- 初検時に健康保険を使って施術を受けるには月の最後にサインが必要なことを説明する
- サインせずに来なくなると保険が使えなくなるかもしれないことを説明する
- 次回来院の予約を取る
- 次回の来院日が次の月になるならその場で申請書に印刷し、サインをもらう
- 次回の来院日が未定の場合は念のため印刷してサインをもらう
- サインをもらったあと同月に来院した場合は前のものを破棄してもう一度印刷してサインをもらう
- サインせずに来なくなってしまった場合、その月は電話連絡してサインが必要なことを伝える。
- 次の月までサインがもらえなかった場合は印刷済みの申請書を郵送しサインして返送してもらう。
当院は思い切って予約制にしてしまいましたが、整骨院を予約制にすることに異論を持つ方もいるかもしれません。ですがそもそも通院間隔は整骨院側が指導するべきです。なので予約制にせず次回の来院日が今月中なのか来月になるのかだけ把握しても良いかもしれません。
結果
- 月遅れになる割合が毎月約20%(平均17.5%)になる(月末の予約変更など)
- 郵送までするのは毎月約5%(平均4.3%)
- 郵送してもサインがもらえない割合ほぼ0%
- 結論:多少手間とコストはかかるが無理ということはなかった
デメリット
- サインをもらい直す場合、申請書が無駄になる(全体の5%未満)
- 郵送の手間とコスト(切手・封筒など)がかかる
- 月末に近づくと受付の手間が増える
- 月遅れになる人が多いため月遅れ処理の手間が増えてしまう
- 約20%の入金が常に一ヶ月遅くなってしまう
- 受付がいないと難しい。初検日が月末だと特に。
メリット
- 月末にまとめて申請書を印刷しなくて良いので楽
- サインしてもらう名前が被保険者欄に印刷されているので説明が楽
- 患者さんに施術部位・来院日などを確認してもらい安心してサインしてもらえる
最後に
単純に『やってみたらどうなるか?』という実験だったのですが無理ということはありませんでした。ですが、内容を確認してサインできるという点以外患者さんにメリットはありません。『サインしに行かなければならない』という余計なプレッシャーを与えることにもなります。
繰り返しになりますが白紙委任は悪いことだから絶対にするべきではないとは考えていません。適切に行なえば双方にメリットのある方法だと思います。整骨院はサインをもらいそびれることがなくなりますし、患者さんはいつでも通院を止めることができます。
それでも、もし同じように白紙委任せずに整骨院を運営してみようと考えている方は参考にして下さいね。
ではまた!