息苦しいのはストレスが原因?肋骨の異常による息苦しさ

こんにちは!『本気で治したい人のための整骨院』かわばた整骨院院長の川端です。

普段から息苦しさを感じながら生活されている方、意外と多い様です。実は私も子供の頃から常に息苦しい感じに悩まされていました。

何かの病気なのか、ストレスが原因なのかと漠然と考えていましたが少なくとも私の場合は病気やストレスが原因というわけではありませんでした。

息苦しいのは肋骨の動きにくさが原因だった

私の息苦しい感じの正体は『肋骨の動きが悪いから』でした。骨格の治療を勉強する中で自分の肋骨が十分動いていないことに気付き治療することで息苦しさは大きく減少しました。

なぜ、肋骨の動きが悪いと息苦しくなるかというと、人は呼吸する時肋骨を上げて息を吸い込み、肋骨を下げて息を吐くからです。この肋骨の上下運動が十分できていないと息苦しくなってしまいます。

ちなみに肋骨の上下運動の他、横隔膜という筋肉により腹式呼吸を行なうことでも可能です。

ストレスが先か、肋骨の異常が先か

肋骨の異常が原因で息苦しくなっていたという話しをしましたが、精神的なストレスでも息苦しくなることがよく知られています。

ストレスを感じている時は『胸が痛む』、『胸がつまる』等、逆にストレスから解放されると『胸がすく』、『胸が晴れる』等といった慣用句があることからも昔からストレスによって息苦しくなることが知られていました。

面白いことに、アメリカのオステオパシーでもストレスによって胸に異常が起こることが指摘されています。

そして、オステオパシーでは胸の異常を治療する事によって逆にストレスを軽減するというアプローチも用いられます。

そう考えると息苦しさの原因はストレスなのか、肋骨の異常なのかわからなくなってきます。

ストレスが肋骨の異常を引き起こすこともありますし、肋骨の異常がストレスを大きくするおそれもあります。

ひとつだけいえるのは、ストレスの元を取り除くのは難しいけれど肋骨の機能異常は適切な治療で取り除けると言うことです。

息苦しいと疲れやすい?

息苦しさを感じている人は、疲れやすさを訴えることが多い様です。確かに、肋骨が十分に動いていないわけですから肺活量が減少し酸素が不足してしまうかもしれません。ですが酸欠になるほど肺活量が減少するのでしょうか?そうであればもっと他の症状も見られるのではないでしょうか?

スポーツの分野でも肺活量を増やして持久力を上げようと考える競技者がいますがただ肺活量を増やしてもそれだけでは持久力は上がらないことが多い様です。

では、息苦しさを感じている人の疲れやすさは何が原因なのでしょうか?

仮説1 肋骨の運動でエネルギーを消耗してしまう

動きにくい肋骨を動かすために通常よりも多くエネルギーを消耗してしまうおそれがあると思います。一度のエネルギー消費はわずかな差かもしれませんが呼吸は1日に2万回程度行なわれます。想像しているよりも多くエネルギーを消耗しているかもしれません。

仮説2 交感神経を刺激してしまう

肋骨と背骨との関節のすぐ近くには交感神経が集まっている交感神経幹という部分があります。肋骨や胸椎の異常は交感神経を刺激してエネルギーを消耗させてしまうかもしれません。

オステオパシーにはリブレイジングという有名なテクニックがあります。これは仰向けの患者の背中に両手を入れて肋骨と胸椎の間の関節をゆるめるテクニックです。このテクニックでは呼吸がしやすくなるだけでなく、交感神経の活動を下げる効果があると言われています。

このことからも肋骨の異常により交感神経の活動を亢進させてしまうおそれがあると言えると思います。

肋骨の動きを自分で検査する方法

肋骨の動きの異常は自分で調べることが可能です。(ちょっと難しいですが…)やり方は胸の前面や側面の両側に手を当てて深呼吸し、右と左で動きの差を感じます。

一方の肋骨がもう一方に比べて上がらないとか、あるいは下がらないといった場合はその部分に異常がある可能性大です。

難しい場合は鏡に映して当てている手の動きを見ながらやるとわかりやすいかもしれません。

自分でできる対処法

肋骨の動きを改善させる簡易的な対処法を紹介します。まず動きの悪い肋骨を見つけます。そうしたら体を前に曲げた状態と後ろに曲げた状態でどちらが肋骨の動きが良くなるか確認します。

同じように体を右と左に曲げてどちらが動きが良くなるか確認し、さらに体を右と左に回してどちらが動きが良くなるか確認します。

そして、全て動きが良くなる方向に体を動かします。(例:体を前に曲げ、左に曲げ、左に回す)その状態で深呼吸すると肋骨がよく動いているはずです。

肋骨が良く動くのを確認したらその体勢を2〜3分維持します。そしてゆっくり元の姿勢に戻ると最初よりも肋骨の動きが良くなっているはずです。

実はこの方法、肋骨というより胸椎という肋骨が付着している背骨の動きを改善させる方法です。肋骨の異常の大部分は胸椎の異常が原因なのでこの方法で対処が可能です。

失敗しても効果がないだけで危険はないのでチャレンジしてみて下さいね。ですが、中にはこの方法では対処できない肋骨の異常もあります。そんな時は無理せず専門家に相談してみて下さいね。もちろん難しくて自分ではできないという方も。

ではまた!